眼の病気「神経疾患」とは?詳しく解説してます

神経疾患

神経疾患とは

目の神経の病気

目の神経の病気には、急に見えなくなったり見えない所があるなどの症状を起こす視神経炎や、物が2つに見えるなどの眼を動かす神経に起こる病気などがあります。目には、眼を動かすための神経、写った外界の情報を脳に送る神経(視神経)、ピントを合わせるための神経、まぶたの開閉をするための神経などがありますが、色々な原因でそれぞれの神経が障害されます。眼が原因ではなく、脳や鼻からくることも多く、命に関わる重大な病気が発見されることもあります。当院では、神経内科、脳神経外科など他科との連携をとりながら診療にあたっています。

特発性視神経炎

特発性とは原因不明の意味です。20代から50代の、女性の方がやや多い疾患で、比較的急激に、片眼または両眼の視力低下が生じます。視力低下が生じる数日前ごろから、あるいはほぼ同時に眼球運動をさせると痛みを感じたり、眼球の後ろに種々の程度の痛みを感じる場合が約半数あります。見ようとするところが見えない中心暗点型の症状が多いですが、全体に霧がかかるとか、視野の一部からだんだん見えにくくなることもあります。

特発性視神経炎

抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎

アクアポリンとは細胞の表面にある水チャネルのことで、このサブタイプの一つであるアクアポリン4に対する抗体が作られ、脳や脊髄、視神経の毛細血管に障害を起こすことが分かってきました。従来は多発性硬化症の一種で日本人に多いとされていた視神経脊髄炎の一部でこの抗体が最初に同定されました。視神経炎の約10%にこの抗体が証明され、ほとんどが女性で、両眼を侵し、重篤な視力低下を生じます。

虚血性視神経症

特発性視神経炎と並んで視神経症の二大疾患といわれる、視神経の栄養を与える血管に循環障害が起こる病気です。身体のほかの部位の循環障害(例えば脳梗塞や心筋梗塞)と同じように、多くは高齢者の片眼に、ある日ある時間に突然視力低下や視野欠損が起こるのが特徴です。ただし、一気に視力が下がる場合と、発症時より数日後のほうが悪化する場合とがあります。

虚血性視神経症